いつからこんな不器用になったんだろう
充実した1日のこと
ちゃんと残しておきたい
やっぱりわたしは
こういうひとり時間がすきだし
わたしには
こういうひとり時間が必要なんだなと思った
学生の頃からずっと
ひとりでいることに、
ひとりで動くことに全然抵抗がなくって
行きたいと思ったらすぐひとりで行くし
食べたいものはひとりで食べに行くし
むしろそのほうが人に気を使うこともなく
マイペースに思う存分楽しめるというか
その楽しみたい対象
(行きたいと思う場所だったらその場所、
食べたいものだったらその食べ物、)に集中して
頭の中を、それでいっぱいにできると思う
誰かといるときは
その誰かのことで頭がいっぱいになって
それどころじゃなくなってしまう
スパークリングだいすき人間にとっては
夢のようなドリンクバーを前に
ひとりテンション上がってるおばさんに
誰が魅力を感じるのかという話
でも、
誰かといると、
そこでの感動をその場でシェアできるっていう
絶対的な価値がもれなくついてくる
その価値も
たしかに捨てがたいのは捨てがたい
IKEAのハイセンスなレストランで
めちゃめちゃおいしいお料理を
ひとりであっというまに食べてしまって
(写真は一部、)
もっと選べばよかったと後悔しながら、
3ヶ月前のあの日
笑いながら動画を撮り合った撮影スポットを
一応 写真に収めながら、
ひとりでいろいろ考えていた
地元にかっこよくておしゃれで強いクラブがある毎日は
どんなに楽しくて、誇らしいんだろうと思う
ただただうらやましいし、
せめてここに住んでいた頃から
触れていたらよかったと後悔しかない
学生の頃 断然阪急ユーザーで
阪急で行けるところは
まあまあ行ってたと思うけど
こんなとこまで来たのは初めてだった
いつもストーリーでしか
見たことなかった最寄り駅の風景がそこにあって
それだけでもう嬉しかった
きっと本当に大変なときに
3時間も、同じ時間を過ごしてくれたのかと
ひとつひとつの言動を
頭の中でリピートすればするほど
本当に申し訳ないくらい
ありがたくて嬉しくて仕方ない
長い信号に引っかかったとき
あれ今日はそんなに冷たくないな、と
運転席から急に右手を握られてどきどきして
なんか雰囲気変わった?と
左手で頭を撫でられながら言われて
うっとりして目をつむったのに
あの、有村架純の風邪薬のCM、
なんやったっけ、コンタック?ルル?
あれ見るたびにゆきちゃん思い出すねん
真似した動画撮れたら送ってな。笑
…なんて言うから
いいムードはすっかり台無しで笑った
(似てると言われ続けていて恐縮、)
大変なんだな、と 察した
この厳しい世の中の状況で
わたしなんかにはわからないくらい大変で、
余裕がないのかな、と
でもそれを表には出さず
自分との時間を
大切にしようとしてくれていたのが
痛いほどに、わかった
こういうとき
なんて言うのが正解なんだろう
素直で優しくてかわいい大人な女の子は
いったい、なんて言葉を掛けるんだろう
必死で頭の中のワードを検索したけど
何も見つからず
結局わたしは、なんにも言えなかった
最低だった
先月のぽかぽかした昼下がり
ガンバ戦の前に
ふたりで寝転がっておしゃべりしてた
芝生の上には
ハイセンスなチェアとテーブルが届いていた
今日来てよかった…?
と、おそるおそる尋ねると
もうだからなんでそんなこと聞くん、と。
そりゃ今日までの日々あんなにもそっけなかったら
聞きたくもなりますと思いながらも
そんなこと言ってる自分を想像したら
なんかすごく嫌だったから言わずにいた
相手の置かれている状況を
わたしは何も知らないくせに
相手の言動について何も言えないし言いたくもない
好き、でよくない?
好き、でいいと思うねん
鍛えられた腕の中に
すっかり収納されながらそう言われて
そうね、たしかに、と 答えた
そんなシンプルなことで
こうやって会うことができるのであれば
それでじゅうぶんだなと、思う
そう、もともと、
わたしなんかでよろしければ
都合よく使っていただければ…というスタンス
飽きたらその辺に捨てておいてもらえれば、っていう
そうだったはずなのに
それなのに、
わたしは今さら何を求めているんだろう
家でも自分の店でも
あんなに偉そうに持論をべらべらと
しゃべり倒しているくせに
びっくりするくらい、なんにも話せなくなる
これじゃなんにも伝わらないと、わかっているのに
どうしても、どうしても、嫌われたくないと
思えば思うほどにしゃべれなくなって
そうなればなるほどに離れていってる気がして
どうすればいいのかわからなくて
涙がこぼれた帰りの新幹線
いつからこんな不器用になったんだろう